同居人日和 blog

こころ踊るドラマに出会えたら幸せ!と思う、アラ還間近のプレ主婦です。

『64(ロクヨン)』最終話まで

 最高だった。良かった。面白かった。感動した。ゾクゾクした。ワクワクした。興奮した。…って感じの、残念な視聴者代表的なことしか書けない(笑)。見終わって大満足、しばらくの間興奮冷めやらずでした。
 キャストも音楽も脚本も演出も全て良かった。原作既読だったので、どう料理されるか楽しみだったんだけど、もうね、最高ですよ。三上(ピエール瀧)の刑事部→広報室長の流れや二渡(吉田栄作)との確執、D県警記者クラブとの関係とかはあまり説明されず、初回を見た時は原作読んでいない人置いてきぼりかも…とか思ったけど、そんなことはどうでも良いくらいのラストから次週への惹きの強さや音楽を使った盛り上げ方だったなー。あの厚い原作を5時間で見せなければならないわけだから、見せるとこは見せるけど見せずに想像させるとか、原作ではわからない映像での補いとか、とても上手いなぁと思いました。(しかし映画は長くても2時間半…どうするのだ?)
 4話と5話はまとめて見た。札幌行く前に4話放送したんだけど、絶対最終話と一緒に見ると決めて。っていうか、4話をリアタイで見た人、終わった瞬間死ななかった?(笑)。あんなクリフハンガー終わり、「我に、我に最終話をーーー!」とか叫んだり悶絶しなかったの?と聞きたいww。
 何度も書くけど、キャスト全員良かったよね-。小憎らしい奴は最後まで小憎らしくてね。東洋新聞の井沢(堀部圭亮)とかさー、もうムカムカしたよね。堀部さんって小憎らしい役やらせたら天下一品だと思わない?ww。D県警記者クラブも、皆ライバル紙の記者たちなんだけど東京が攻めてきた時は団結!D県警が馬鹿にされたら悔し泣き、でも通常は抜きつ抜かれつな感じも良かったなぁ。B太とA太の対決が楽しみです(こらこら)。
 でもって、美味しいところもって行くのは、原作読んだ時も「かっけー!」と叫んだ松岡捜査一課長(柴田恭兵)ですよ。指揮車輌の恭兵さん格好良かったなぁ。飄々としていながら貫禄もあり、頭も切れて抑えるところは抑える的な。頼りがい、尊敬しがいのある上司。そりゃ三上じゃ無くてもご一緒したくなります。
 雨宮(段田安則)と目崎(尾美としのり)がまたね、スゴいんですよね。三上が接した雨宮は一貫して無感情だった。でも実際は「復讐」という激しい感情を隠した上での無感情だったわけで。そして目崎、誘拐事件被害者家族の顔から、64(ロクヨン)の加害者になった瞬間の表情もスゴかった。段田さんとイボリー、この人たち上手すぎて震えました。何度も何度もリピートして見せられた、昭和64年当時の雨宮の、犯人に翻弄され狂気迫る行動や表情、そしてそれを今再現しているかのような目崎の狂気。この二人の表情や言動を交互に見せることで、より「どうなるんだ」「どうするんだ」という気持ちを高ぶらせてくれた。このへんは映像だからこそできることだよね。
 原作読んだ時にも思ったけど、このプロット本当にすごいよね。横山さん、なんでこんなこと思いつくんだ!って思ったもん(そりゃプロ作家なので)。映像としては最初から出ていたけど、昭和64年の電話帳、電話ボックス、そして松岡、三上、目崎…というマ行名字の人たち。…マ行までいったいどのくらい電話をかけ続けたら雨宮の指があんな風に黒ずんだり、公衆電話のボタンの数字がかすれることになるのだ…。横山さん、犯人の名字をせめてカ行くらいにしてくれていたら…なんて(笑)。
 いいドラマ見せてもらったなー。重厚で骨太なドラマ、良いよね-。次はどんなのを見せてくれるのか楽しみです。