『一番大切な人は誰ですか』第9話 まるで舞台を観ているかのようだ
今更ですけどね、このドラマ大人向けで本当に面白いんですよ。なのに視聴率はずっと低いんですよね…。ワタシの好きになるドラマってホント視聴率は良くないことが多いよ…くすん。うちのオットもこのドラマは好きで、見終わってから良く話をするんだけど、結局1話1話大きな事件もあまりなく、驚愕の展開もそんなになく、話のテンポは遅いんだと思うんですよ。だから最初に「なんかあんまり面白くない」と思って見なくなってしまう確率が高いんじゃないかな…もったいない。特に起承転結がハッキリしているドラマが好きなひとには、ちょっとかったるくて見ていられなかったのかもしれない。DVDで1話から最終回まで一気に見たらきっとファンが増えるような気もしますよ。
ワタシたちも最初は「つかみ所のないドラマだなー」とか言っていたんだけど、これが見続けるに従ってじわ〜っと心に効いてくるんです。最初に不思議な感じがした小南(小林涼子)と東子(宮沢りえ)に要(岸谷五朗)と路留(牧瀬里穂)の4人それぞれの性格や気持ちを、じっくりと時間をかけて丁寧に描いているからこそ少しずつ心に響き、後半はそれが一気に効いてきて、実は今「めだか」か「一番大切な人は誰ですか」かどっちも譲れないくらい好きなドラマになっちゃいました。この作り方って、結構癖になる大人のドラマ方式なんだなーと実感。台詞も素晴らしくて、今回なんて終盤の東子と要の台詞の応酬は、まるで目の前で舞台劇をやっているかのようで、見終わった後「はぁ〜」と息を吐いてしまったくらいですよ。
路留と隆夫(田村亮)の愛人・美貴子(中村久美)とのやりとりや雰囲気、母親・逸子(吉田日出子)と要のやり取りや雰囲気も、ホントお見事のひと言でした。最終回がマジ楽しみであります。