『87%−私の5年生存率』第1回 長くなっちゃった…
微動だにせず見てしまいました…。思ったよりも重い内容でしたね。いや、それがイヤだって言うんじゃなくて、逆にこの第1回目の作り方は素晴らしいんじゃないか、と思いました。
だって、放送時間の半分くらいを割いて、乳がんの検査方法を詳しく説明してましたよね?テロップまで出ていたもの。マンモグラフィーから始まり、エコー、正検、触診、細胞検査…、ここまでやってくれれば、乳がん検診のことを全然知らない人にもとてもわかりやすかったんじゃないかと思いましたよ。セカンドオピニオンのことも描いていたし…まぁ、ちょっとその態度と言動はどうなの?って思う医者2名だったけどね…( -"-)。
ワタシはずいぶん前から1年に1度、不安なときは2度も検診に行くので、一通りのことは知ってます。そういう年齢だし、ちょっとでも「あれっ?」と思うことがあると、ネットや雑誌で調べ尽くしてるから…。だからこそ、このドラマの第1回目は、乳がん検診率を上げるためにも、意識を持つためにも、とても良かったと思う。うん。多分ドラマを見終わった後、何となく自己触診してみた人は多いんじゃないかな…。
もちろん、いたずらに不安をかき立てるのは良くはないと思うけど、一昨年、新聞への1通の投書から「検診で乳がん見落とし」という事件がクローズアップされ、その後の一連の報道により、厚労省や各医療機関、検診機関が本腰を入れ「乳がん検診」システムが改善された…という背景もあるので、やはりこれはとても重要なことだと思うのですよ。うん、そう思うっ!!
それで、肝心のお話の方ですが、うーん、結構衝撃的でしたね。シングルマザーで、保険のセールスレディをして息子を育てている小谷晶子(夏川結衣)。セールスの成績は下の方で、お金に余裕はない。そんな晶子が、会社の健康診断と合わせて乳がん検診も受ける。そして医師・黒木陽平(本木雅弘)から乳がんを宣告される…。しかもがん保険を売っていながら自分は加入していなかったという、どん底に…(汗)。自分の入院・手術のことの他に、その間の息子の生活も考えなければならない晶子。お金のこともあるし、絶望的になっちゃうよね…。
そして、そんな晶子にとてもクールに宣告した陽平にも悲しい過去がある。4年前、新妻・百合(押田恵)を乳がんで亡くしていた。しかも自分は専門医なのに、百合の異変にはまったく気がつかなかった…。自分の妻を助けられなかった陽平。そのことで百合の母親・友恵(大谷直子)は精神を病んでいる…。
う〜ん、やはり重いね…。「ラストプレゼント」とはちょっと違う切り口なんだな…。晶子が前向きに治療に取り組み、陽平が自信を取り戻せたら、この重い雰囲気が少しは変わってくるのかな…。
それにしてもステージIだと5年生存率が87%…晶子も言っていたけれども、10人のうち1人以上は死ぬ…そう考えると87%って、とっても恐い数字に見えてくるよね…。