同居人日和 blog

こころ踊るドラマに出会えたら幸せ!と思う、アラ還間近のプレ主婦です。

『野ブタ。をプロデュース』produce 9 まり子はいい子だーっ(涙)

なにから書けばいいんだろう…。3度も見て、見ている最中はいろんな感情がわき上がっているのに、いざそれを書こうとすると手が止まる。それくらい内容が濃いドラマってことなのかもしれない。そして好きすぎるのもダメなのかもしれない。このドラマ、回を重ねるごとに好き度もどんどんアップしてます。このままいったら大変なことになっちゃうよーっ!(なりません)。
手が止まるとかいいながら長くなったので(笑)
とにかくまり子(戸田恵梨香)がいい子で泣けた。まり子は素敵な女性だよ。カスミ(柊留美)に酷いことを言われて大きなショックを受けた野ブタ@信子(堀北真希)のことを、あんな風に優しくなぐさめられる女の子が他にいてっ?(なぜ威張る)。あそこを通りかかったのがまり子で良かったよぉ。今まさに「本当のこと」の大切さが一番わかっている子だもの。
修二(亀梨和也)は自分を寂しい人間だって言っていたけれど、そんな修二の周りにはこんなにも温かい人たちがいてくれたんだよ。まり子はずーっと本心を言ってくれない修二でも側にいてくれた。なぜか勝手に修二に懐いてきた(笑)彰(山下智久)や、苛められて頑なにはなっていたけれど、本当は情が人一倍ある野ブタ@信子、そして本心を語ればちゃんとそれに答えてくれるクラスメイトたちと、物事の本質をこっそりと教えてくれるキャサリン夏木マリ)や大人たち。
これって今までもずーっとそうだったのに、修二が見ようとしなかったからわからなかったことなんだろうな。自分が心を開かなければ相手のことも薄っぺらにしか見えないんだ。人に興味が無いってことはそういうことなんだよね。
だけど野ブタ@信子が転校してきたことをきっかけにして、修二にも本当のことが少しずつ見えるようになった。そんな風に修二が変化していくのが許せなかったのがカスミなのかぁ。カスミはカスミで修二にシンパシーを感じていたんだろうな。人と表面だけしかつき合わない同類として、自分を置いて修二だけが変化していくことは許せなかった。だから修二が一番辛くなるであろう方法で(カスミなりの)復讐をしたわけだ。ホントこの子って頭良いよね。修二自体を攻撃せずに、修二の弱いとこをついてくるやり方なんだもん。
でもカスミが思っているよりも修二と仲間たちの友情は揺るぎなかったわけで、それには修二自身も驚いただろうな。今までカスミの思う通りに進んできたシナリオが、どうやっても上手く進まなくなったカスミの焦りが画面から伝わってきた。
だからこそ早い段階でイヤな予感がしたのよ。この子の最後の手段はもしかして…と思っちゃったのよ(ブルブル)。野ブタ@信子たちのせいで自分は…みたいな究極の手段を選ぶんじゃないかとドキドキしていたら、その通りになっていくじゃない(泣)。屋上のシーンでもうどうしようかと思った。ヘリの音が「この子、周到にマスコミまで呼んでいるの?」と震えた。
でも、それは4人が同時に見た夢だった。一瞬力が抜けたけど、夢でありながらそうなってしまったかもしれない未来だった。この夢をみんなに同時に見せることが大事だったんだよね。自分が自殺する夢で涙を流したカスミを見て、やっとこの子もダークサイドから戻ってきたんじゃないかと思った。
「取り返しのつかない場所に行ったことがありますか?」あの夢と野ブタ@信子の「死ななくて良かった」によって、カスミは取り返しのつかない場所にいたことに気がついたんだ。「(取り返しのつかない場所から)ひとりで戻ってきたんですか?」の問いかけにキャサリンが「友達」といった時、少し寂しそうな微笑みを浮かべたカスミ。でもその後「友達が連れ戻してくれた」という言葉で、自分も野ブタ@信子たちに連れ戻してもらったんだ…と気がついたのだろうか。
カスミがストーカーのように写真を撮ったりしていたってことは、ずーっと物陰から修二と彰野ブタ@信子の3人を見つめていたって事だよね?…それってすごく寂しい。楽しそうにはしゃぐ3人やちょっと言い争いをしている3人を見て、カスミは自分のやったことの成果を楽しみながらも、それとは逆に3人の中に入っていけない寂しさも感じていたんだろうなぁ…。
相手を試さなければ自分の存在意義がないと感じているカスミ。悪い思い出でもいいから覚えていて欲しいと言ったカスミ。修二以上に人との付き合い方を間違ってきてしまっているんだよね。修二もそうだけど、いつから、何故こんな考え方になったんだろうね…。なんかあったのかしら。
しかしこのドラマの良いところは、そうなってしまった説明を一切省いているところ。修二やカスミが「俺(私が)がこんな風になったのは、実は小さい頃…」なんて告白始めちゃったらその説明だけが正しくなっちゃうもんね。でもこのドラマはそうはしない。
視聴者はシーンに散らばっている感情の欠片や台詞から「もしかしたら、こうなんじゃないの?」と考えたりすることを与えてもらっている気がします。これって「女王の教室」でもそうだったよね。うーん、こんな風にドラマを見ることができてホント楽しいよ。「親切でわかりやすい=面白い」だけじゃない。ちょっとわかりにくくても、自分の頭を使って考える面白さってのもあるんだよなー。
あとね、やっぱり無駄にエビを引っ張らないところも良い。カスミのやったことを知った修二だけがひとりで苦しむのじゃなく、すぐに彰に相談してくれてホントに安心したもん。いつまでもカスミにやりたい放題にさせずに、野ブタ@信子の方から気がつくようにしている。修二とまり子の仲もちゃんと修復してたし(もちろんまたつき合うという展開にはならないけれど)。
カスミの悪意は本当に怖いモノだったけど、それに立ち向かいそしてその悪意を消し去る力を身につけた修二たちに拍手。「人を助けられるのは人だけ」っていうのは、ずし〜んとくる言葉だったよ。そうなんだよねー(しみじみ)、みんな誰かを助けてそして助けられているんだよー。ワタシもいろんな人に親切にしてもらったり助けられたりしてここまで大きくなりました(否体型)。ありがとう、みんなっ!感謝してますっ!(花束を抱きスポットライトを浴びながら(違))。
で、桐谷家、引っ越しっ?!(愕然)。