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同居人日和 blog

こころ踊るドラマに出会えたら幸せ!と思う、アラ還間近のプレ主婦です。

『わたしを離さないで』 #9 ふむふむ、そうかぁ…

ドラマ

 最終回まで溜めるの我慢できずにほぼリアタイで見ちゃった。それまでずっと溜めても平気だったのに(笑)。で、恵美子先生(麻生祐未)の語りから、ようやく全編に漂う不思議な空気感のことが理解できた気がした。それは「外の人」のことを「あえて」描いてこなかったからなのかなと。言葉や数少ない人物描写だけでしか見せてこなかった「外の人」。だからこそ物語は「提供者」の世界のことだけで進んでいたわけで、それでなんとなく不思議な空気感だったのかなぁと。

 そりゃそうだよね。「外の人」の世界をリアルに描いていたら、もっと暗くてもっと残酷で、彼女・彼らの世界が崩壊してしまうもの。古着屋のひとりハウンドドックwが「提供者」専用カードを見た時の目とか、「提供者」を扱う看護師や医師たちのぞんざいな態度とか、今までチラチラっと見せていたこと、それがもっとリアルにクローズアップされていたら、その上「外の人」たちの本音なんか聞かされていたら、凹みすぎて見られなかったと思った。

 初回から「提供者」側の真実だけを描いていたから、「外の人」「外の世界」の方が逆にファンタジーに思えてたんだ。リアルじゃ無かった。それを恵美子先生がはっきりさせてくれた。「外の世界」が本筋で、「提供者」は提供臓器の器(うつわ)でしか無い世界について。

 ぞっとした。恭子(綾瀬はるか)や友彦(三浦春馬)たち「提供者」には「魂」なんて無いものとされている世界。だからこそ、最初のクローンであった恵美子先生が始めた陽光学苑での教育がはじめの一歩だったんだ。「あなたたちは天使なのです」という言葉で子どもたちを送り出してきた恵美子先生の心を思うと泣けてくる。でもあの教育があったからこそ、皆従順に提供していくわけで。

 陽光学苑跡地のホームにいた子どもたちは、教育もろくにされず、食べるものもちゃんと与えられて無さそうだった。無気力なただただ「提供者」でしかない育て方をしているのか。だけど、教育や愛情を受けずに育てられた方が何も悩まずに済むのかな。恭子や美和たちのように「その時」のことで苦しまなくていいのかな…考えれば考えるほど難しい。「わたくしは間違っていましたか?」という恵美子先生の叫びがそれを物語っている。

 ああ、最終回、どうなるのか…。