同居人日和 blog

こころ踊るドラマに出会えたら幸せ!と思う、アラ還間近のプレ主婦です。

『僕の歩く道』第1話 草なぎくんってやっぱ凄いなぁ

 輝明(草なぎ剛)を見ていたら光くん(@光とともに…)を思い出していた。光くんが大人になったらこういう状況なのかなぁと。1年1組のみんなの前で「僕は大きくなったら、明るく元気に働く大人になりますっ!」って言った(幸子が言ったんだけど)光くん。だけど、明るく元気に働く大人になるのは本当に難しいことなんだなぁと改めて思ったり。
 描かれなかった弁当屋でどんな酷いことを言われたんだろう。幾つもの職場でどんな辛い目にあったんだろう。作業所で働くことを拒み、あえて無理解の人たち(全員じゃないとは思うけれど)に囲まれて働いて欲しいと願う母・里江(長山藍子)の気持ちはどんなんだろう。働くことに反対する兄・秀治(佐々木蔵之介)は、そして妹・りな(本仮屋ユイカ)は、輝明の将来のことをどう考えているんだろう。意地悪そうな(笑)兄嫁・真樹(森口遥子)は、そして東大にはいるのが夢の甥・幸太耦(須賀謙太)は、輝明をどう思っているんだろう…なんてことを考えながら見てました。いろいろと考えさせられるドラマのスタートですね。
 輝明の新しい職場。幼なじみの都古(香里奈)がいる動物園。輝明の症状にとまどう人たち。ベテラン飼育係・古賀(小日向文世)は身近に同じような病気の人がいそうな気配だし、若手飼育係・三浦(田中圭)は得意の今どきの若者。「最近、どう?」って聞かないで、と言われるとすぐに聞いちゃうような単純な奴を好演(笑)。だけど、一番最初に輝明のことわかってくれて、頼もしい存在になるような気がするんだけど…ってちょっと期待しすぎ?。
 精神科医の堀田(加藤浩次)もいいねぇ(無条件に加藤さんには期待)。ただ医者として輝明に接するだけ、ではなく、これからの輝明にとってとても重要な人になりそうな予感。でも「都古ちゃんは絶対に嫌な事を言いません。」と断言する輝明を見て「…絶対?」という顔がちょっと…。きっとそこまで都古ちゃんを信頼しきっている輝明のことが心配になったんだと思うけど、あの表情は悪い顔です、加藤さん(笑)。
 で、とりあえず河原(葛山信吾)とは別れようよ、都古ちゃん…。「妻がいないから泊まりたい」「妻が体調を崩したから行けない」って…オイッ!。"妻が""妻が"って、仮にも妻帯者の癖に彼女作って、しかもその彼女に対してそんなデリカシーのない台詞しか吐けない奴ぁこっちから願い下げだっちうのっ!…って、ワタシが熱くなっても仕方ないけどさ…ぐすん。
 それにしても都古役の香里奈ちゃん、大人になったというか演技上手くなったというか…とは言ってもワタシの中では「カバチタレ!」以降はほとんど見ていないに近いので、今更そんなこと言うなよと言われるかもしれないですが(汗)。いやいや、ホント心配してたの。演技派に囲まれて、そして都古ちゃんというとっても重要な役で大丈夫かいなと思ってたもんで。全然OKですよ。あの結構淡々とした抑揚のない喋り方がドラマの色に合っているような気がします。
 僕シリーズは撮り方が印象的で、今回も輝明が自転車に乗っているシーンは、バックがずーっと続く並木道だったり、都古ちゃんと歩いている道が見事な夕焼けだったり(ホンモノじゃないかもしれないけれど)、黄色が印象的だったり、こーいう撮り方好きなんで「ああ、僕シリーズだぁ」と嬉しくなりました。台詞と台詞の間とかも絶妙で、それぞれの台詞も淡々としていて、だからこそラストの都古ちゃんの叫びが引き立つんだよね。
 そして輝明役の草なぎくんですが、これはもう草なぎくんしかできないだろうってくらいの見事な輝明でしたね。役作りはすっごく難しいと思うけど、ツール・ド・フランスの優勝者を言い続ける輝明を見ていると胸が締め付けられる。草なぎくんは凄いなぁ。役作りをしているように見えないところがまた凄い。これもまた天性のものなんでしょうね(J事務所は宝庫だね)。
 ちょっと見ていて辛い場面もあるけれど、心配していたほどの悲惨な撮り方はしなそうなので良かったです。このシリーズ特有の物事が淡々と進んでいく中で登場人物が少しずつ変化していくってのが好きなので楽しみです。