同居人日和 blog

こころ踊るドラマに出会えたら幸せ!と思う、アラ還間近のプレ主婦です。

『なにわバタフライ』PARCO劇場 作・演出:三谷幸喜 出演:戸田恵子 生演奏:小竹満里、山下由紀子

ということで、超バタバタの後に観たわけですけれども…「最高」「面白い」「感動」「素敵」…ああ、自分のボキャブラリーの無さが哀しい…とにかくとても素晴らしいお芝居だった。始まったとたん、戸田さん演ずる女芸人の人生に、すっ…っと引き込まれ、2時間たくさん笑ったし、そして泣いた。別に泣かせよう演出ではないし、哀しいシーンの後はすぐに「うふふ」という笑いにつながるテンポの良さだったんだけど、やっぱり泣いた。最後は笑顔で拍手しながら、涙が"ぶわっ"と出てきてしまった。それはやっぱり「感動」という言葉が一番近いのかな…。
声を大にして言いたいのは「戸田恵子は凄い女優だっ!!」ということ(知っているか)。とにかく台詞の1つ1つがとても明瞭で、どんなに早口台詞でも、どんなに感情がこもってようと、ちゃんと1語1語が耳に入ってくる。新感線の舞台は大好きなんだけど、耳をぎゅーんって意識しないと台詞が聞き取れないことが結構あるのです(まぁ動きが激しいからというのもあるけど)。戸田さんの台詞は本当に素晴らしかった。たった一人で2時間喋りっぱなしなのに、危ういところはひとつもなかった。戸田さんの歌声や声色も素晴らしい…さすが元アイドル(笑)、そして声優さんもやっていることはあるよなー。あっという間に、戸田ワールドに引き込まれ、笑ったり泣いたり、ホント楽しい2時間を過ごした。
それにしても舞台上には戸田さんひとりしかいないのに、その台詞の掛け合い(もちろん相手方の台詞は聞こえない)は見事なもので、まるで共演者の台詞も聞こえるかのよう…うーん、三谷さんも凄い脚本を書く人だよ。三谷幸喜×戸田恵子は最強のタッグだね。
共演者といえば、でかい人、小さな人の描写(というか、戸田さんの演技力)には笑わせてもらいました。それは「目玉のオヤジ」だろうっ(笑)。舞台上の小物の使い方もお見事っ!!。特に圧巻だったのは自立式の姿見(鏡)の使い方…「うーん、なるほどぉ」と唸ってしまった。この小物使いのひとつひとつを、三谷さんと戸田さんふたりで考えながらお稽古していたのかなーと思うと楽しい。生演奏と戸田さんの掛け合いも楽しかった。舞台の音楽ってこんな使い方もあるんだな…と感心した。
感動と興奮の中お芝居が終わって出口に向かう通路に行くと、なんと目の前を新見さん…相島一之さんがっ!!うーん、最後まで素晴らしい(笑)。